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第29巻 第1号 1996年1月 [目次] [全文 ( PDF 521KB)]
症例報告

食道腺様嚢胞癌の1例―細胞増殖および細胞死における組織化学的検討を加えて―

小出 直彦, 二村 好憲, 小池 祥一郎, 安達 亙, 飯田 太

信州大学第2外科

 食道腺様嚢胞癌(ACC)の1例を経験し,本腫瘍における細胞増殖とアポトーシスを検討した.症例は68歳の女性,中部食道に不整な陥凹を伴う隆起性病変を認め,生亙検にてSCCの診断を得た.手術は胸部食道亜全摘,胸骨後経路,頸部食道胃管吻合術を施行した.病理診断はACC,一部SCCであった.切除材料を用いて,PCNA免疫染色,TUNEL法,bcl-2蛋白免疫染色を行った.ACCのPCNA陽性率は43.6%,TUNEL陽性率は0.58%で,ACCの増殖性は高く,アポトーシスの発現は低いものと考えられた.またACCではbcl-2蛋白の強い発現を認め,これによリアポトーシスが抑制されている可能性が示唆された.正常食道組織におけるbcl 2蛋自の発現は,基底細胞および食道腺の導管,腺房細胞に認められ,ACCのbcl-2蛋白の強い発現に関与していると考えられるが,bcl-2蛋白免疫染色の所見よりACCの発生起源に言及することは困難であつた.

索引用語
adenoid cystic carcinoma of esophagus, apoptosis, bcl-2 protein

日消外会誌 29: 70-74, 1996

別刷請求先
小出 直彦 〒390 松本市旭3-1-1 信州大学医学部第2外科

受理年月日
1995年10月11日

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