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第29巻 第1号 1996年1月 [目次] [全文 ( PDF 693KB)]
卒後教育セミナー

肝切除術後の合併症とその対策

松本 由朗

山梨医科大学第1外科

 肝切除術の対象疾患は肝細胞癌などの原発性肝癌,転移性肝癌,胆道癌,肝内結石症および良性肝腫瘍と多岐にわたり,切除症例数も増加の一途をたどる.肝切除の術式,手技も多彩であるが,その術後合併症は慢性肝疾患(LC)併存例と,胆嚢癌に対する肝の2区域以上切除を伴う肝膵同時切除例に集中している.LC併存例の肝切除後合併症は肝切離端からの胆汁,血液,浸出液などの液貯留と,それに伴う感染症の発生および肝不全の発生である.これらは相互に因果関係を持って発生しており,肝切離端の浸出,漏出液の速やかな体外排出,感染防止が術後管理の原点である.肝膵同時切除は膵頭十二指腸切除に加え肝の1区域切除以下では比較的安全であるが,1区域を越える肝切除が併施されると,肝不全,縫合不全,腹腔内感染が増加し,肝の2区域以上切除では33~47%の手術死亡率が報告されており,本術式による新たな病態の発生が示唆され,その解明が待たれる.

索引用語
hepatic farilure, intraabdominal abscess, hepato-pancreatoduodenectomy

日消外会誌 29: 120-126, 1996

別刷請求先
松本 由朗 〒409-38 山梨県中巨摩郡玉穂町下河東1110 山梨医科大学第1外科

受理年月日
1995年11月15日

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