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第29巻 第3号 1996年3月 [目次] [全文 ( PDF 446KB)]
症例報告

頸部食道異所性胃粘膜島から発生した早期食道腺癌の1例

神森 眞, 小川 利久, 橋本 政典, 小長谷 一郎, 大原 毅, 佐々木 毅

東京大学第3外科, 東京大学医学部附属病院分院病理部

 本邦における食道異所性胃粘膜島の発生頻度は男性4.0%,女性2.6%でその大部分は食道入口部近傍に存在するとされている1).しかし,上部食道の異所性胃粘膜島より発生した腺癌の本邦報告例は,検索しえた限りでは5例のみであり,極めてまれである.症例は,74歳の女性.特記すべき既往歴,家族歴なし.平成5年12月27日上腹部不快感生じ,精査のため平成6年1月17日当院入院する.上部消化管X線検査にて,頸部食道に3 cm大の有茎性腫場を認め,さらに上部消化管内視鏡検査にて,切歯列より約14 cmの頸部食道後壁左側に,山田III型ポリープ様病変をみとめた.生検の結果は,乳頭状腺癌であった.また,超音波内視鏡検査にてこの腫瘍の深達度はmmと考えられた.平成6年2月15日,腫瘍を含めた頸部食道粘膜切除術を施行した.病理組織学的には,異所性胃粘膜島より発生した高分化腺癌と考えられた.今回,我々は外科的粘膜切除術で根治がえられたと考えられる極めてまれな早期頸部食道腺癌を経験したので,文献的考察を加え報告する.

索引用語
inlet patch, early esophageal adenocarcinoma

日消外会誌 29: 717-721, 1996

別刷請求先
神森 眞 〒112 文京区目白台3-28-6 東京大学第3外科

受理年月日
1995年11月15日

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