臨床経験
Supercharge法を用いて有茎空腸再建した食道癌の1例
金 祐鎬, 山口 晃弘, 磯谷 正敏, 堀 明洋, 鳥居 修平*
大垣市民病院外科, 名古屋大学形成外科*
症例は68歳の男性で,胃切除術後の食道癌に対して右側結腸による食道再建術を施行したが,血行障害によって挙上大腸壊死に陥った術後困難例である.本例に対して早期に壊死腸管切除術を施行し,2期的に有茎空腸による食道再建術を施行した.術後縫合不全を回避するためにマイクロサージャリー下に挙上空腸の動静脈を内胸動静脈と吻合する“supercharge”法を付加することで,術後合併症もなく満足すべき経過を得ることができた.本法は再建腸管の血流に不安のある症例に対して,今後積極的に用いられるべき有用な付加術式と思われる.
索引用語
supercharge, microvascular anastmosis, esophageal reconstruction
別刷請求先
金 祐鎬 〒503 大垣市南頬町4-86 大垣市民病院外科
受理年月日
1995年11月15日
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