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第29巻 第5号 1996年5月 [目次] [全文 ( PDF 481KB)]
症例報告

穿通性胃潰瘍にて手術を施行した先天性腹腔動脈・上腸間膜動脈欠損症の1例

青木 信一郎, 木村 敦, 足立 泰, 足立 担, 佐治 重豊

足立病院外科, 岐阜大学第2外科

 極めてまれな血管異常である先天性腹腔動脈・上腸間膜動脈欠損症(以下,本症)の1例を経験したので報告する.症例は45歳,男性で,もやもや病の既往歴を有し難治性胃潰瘍の手術目的にて入院した.術前血管造影にて本症と診断した.胃の主病変は体中部後壁に存在し膵尾部に穿通しており,広範囲胃切除術(Billroth I法)を施行した.術後経過は良好であった.血管造影および術中所見を総合すると,下腸間膜動脈は大腸,小腸のすべておよび胃大彎側を栄養していた.肝臓への動脈血流は肝円索周囲を通る動脈のみであり,膵臓,脾臓は下腸間膜動脈よりの側副血行路により栄養されているものと推察された.本症は胎生期に何らかの原因で腹腔動脈・上腸間膜動脈がともに根部で閉鎖し,下腸間膜動脈からの逆行性の側副血行路が発達したものと考えられた.著者らが文献的に検索した限りでは,血管造影にて本症と診断された疑診例の本邦報告が1例みられた.

索引用語
congenital agenesis of celiac artery and superior mesenteric artery, penetrating gastric ulcer

日消外会誌 29: 1035-1039, 1996

別刷請求先
青木信一郎 〒651-21 神戸市西区伊川谷町有瀬696-2 足立病院外科

受理年月日
1995年12月6日

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