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第29巻 第8号 1996年8月 [目次] [全文 ( PDF 481KB)]
原著

胃癌手術例における腹腔洗浄細胞診―多変量解析を用いた予後規定因子としての意義に関する検討―

藤野 啓一, 市倉 隆, 長谷 和生, 冨松 聡一, 上藤 和彦, 玉熊 正悦

防衛医科大学校第1外科 現・自衛隊中央病院外科

 胃癌手術の開腹直後に腹腔洗浄細胞診を施行した201例を対象とし,病理組織所見と細胞診との関係,さらに腹腔洗浄細胞診の予後因子としての意義について検討した.洗浄細胞診陽性例は対象の17.9%にみられ,癌の進行にともない陽性率は増加した.細胞診陽性率はS0,S1で0%,S2,S3で38.7%,漿膜下層癌浸潤径4 cm以上で38.9%,4 cm未満で10.5%と漿膜面浸潤との関連が示唆された.また浸潤増殖様式INFγで細胞診陽性例が高率であった.深達度別に検討すると,細胞診陽性例の生存率は陰性例に比べて低く,再発率,腹膜再発率ともに高かった.H0・P0の進行癌症例に対し,根治度AまたはBの手術を施行した88例におけるCoxの比例ハザードモデルによる多変量解析の結果,リンパ節転移程度と腹腔洗浄細胞診が有意な予後因子として選択され,深達度がこれに次いでいた.以上より腹腔洗浄細胞診は胃癌の腹膜播種・予後予測の重要な指標であることが示された.

索引用語
gastric cancer, peritoneal lavage cytology, prognosis of gastric cancer

日消外会誌 29: 1741-1745, 1996

別刷請求先
藤野 啓一 〒359 所沢市並木3-2 防衛医科大学校第1外科

受理年月日
1996年4月3日

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