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第29巻 第8号 1996年8月 [目次] [全文 ( PDF 389KB)]
症例報告

魚骨穿孔に続発した大網放線菌症の1例

安部 哲也, 千木良 晴ひこ, 加藤 岳人, 柴田 佳久, 尾上 重巳, 鬼頭 靖, 杢野 泰司, 吉田 克嗣, 神谷 諭, 平松 聖史, 江崎 稔

豊橋市民病院外科

 魚骨穿孔に続発した大網放線菌症の1例を経験したので本邦報告例を検討し報告する.症例は62歳の女性.主訴は腹部腫瘤.理学的所見にて右下腹部に可動性不良で弾性硬の約15 cm大の腫瘤を触知した.大腸X線造影検査では横行結腸壁の鋸歯状変化を認めた.腹部CTでは腫瘤は内部不均一で横行結腸壁との境界が不明瞭であった.大網腫瘤の診断で手術を行ったところ,大網の炎症性腫瘤が横行結腸と胃の一部を巻き込んでいた.切除標本で腫瘤の内部に膿瘍がありその中に魚骨を認めた.病理組織検査で放線菌症と診断された.魚骨穿孔に続発した腹部放線菌症は本邦で6例報告されており,腹部腫瘤を主訴にするものが多く,穿孔部位は下部消化管に多く術前診断できたものは1例もなかった.本症は診断が困難であるが,腹腔内腫瘤の鑑別診断の1つとして念頭におく必要がある.

索引用語
actinomycosis, intestinal perforation, fishbone

日消外会誌 29: 1812-1815, 1996

別刷請求先
安部 哲也 〒440 豊橋市松葉町3-1 豊橋市民病院外科

受理年月日
1996年4月3日

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