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第29巻 第9号 1996年9月 [目次] [全文 ( PDF 432KB)]
症例報告

右大腿ヘルニア嵌頓,小腸穿孔により大腿部壊死性筋膜炎を発症した1例

原 章二, 徳村 弘実, 佐藤 敬文, 今岡 洋一, 大内 明夫, 山本 協二, 松代 隆

東北労災病院外科

 症例は75歳の女性.腹部手術の既往はない.腹痛と嘔吐が突然出現し,腸閉塞の診断で近医入院.保存的治療後,当院に転院した.イレウスチューブにより症状改善したため経口摂取開始したが,右股関節痛そして発熱,右大腿の発赤腫脹が出現.皮下膿瘍をみたため,右大腿部の切開排膿を行った.しかし,切開口より便臭を伴う膿の排出が続き,周辺は皮膚から筋膜まで壊死に陥った.瘻孔造影にて小腸内腔に造影剤の流入が認められた.右大腿ヘルニアの小腸嵌頓による腸閉塞および小腸壊死による大腿管からの小腸瘻と診断し,手術を施行した.回腸壁の一部が,大腿管に嵌頓し,穿孔を起こしており,回腸部分切除術を行った.右大腿部は壊死性筋膜炎の状態でデブリードマンを行った.以上,大腿ヘルニアのRichterヘルニアは局所所見が乏しいため診断が遅れやすく,腹部手術既往のない腸閉塞には考慮すべき疾患と考えられた.

索引用語
femoral hernia, perforation, necrotizing fasciitis

日消外会誌 29: 1916-1920, 1996

別刷請求先
松代 隆 〒981 仙台市青葉区台原4-3-21 東北労災病院外科

受理年月日
1996年5月8日

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