症例報告
早期胃癌と早期胃悪性リンパ腫が併存した1例
栗田 啓, 高嶋 成光, 大村 泰之, 佐伯 英行, 万代 光一*
国立病院四国がんセンター外科, 同 病理*
早期胃癌と原発性胃悪性リンパ腫を同時に発症した1例を経験した.症例は82歳の男性で,健康診断目的の胃ファイバースコピー検査にて発見された.幽門側胃切除が行われ,胃癌病巣は,A(Ant),O-IIa + IIc,t1(sm),tub2,n1,ow(-),aw(-),ly0,v0,リンパ腫病巣は,胃癌取扱い規約およびLSG分類にのっとり記載すると,M(Gre),O-IIc,t1(sm),diffuse medium cell lymphoma,B cell type,n0,ow(-),aw(-),ly0,v0であった.化学療法なしで再発なく経過していたが,1年後に脳内出血のため死亡した.
索引用語
early gastric cancer, primary gastric malignant lymphoma, synchronous double cancer
日消外会誌 29: 1968-1972, 1996
別刷請求先
栗田 啓 〒790 松山市堀之内13 国立病院四国がんセンター外科
受理年月日
1996年5月8日
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