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第29巻 第12号 1996年12月 [目次] [全文 ( PDF 501KB)]
症例報告

原発性空腸腺扁平上皮癌の1例

青木 久恭, 三浦 誠司, 三重野 寛治, 和田 浩明, 野沢 慶次郎, 小平 進, 田中 文彦

帝京大学医学部第1外科, 同 病院病理部

 症例は64歳の女性.全身惓怠感を主訴に近医を受診し腹部腫瘤と貧血を指摘され,当科へ紹介された.入院時CEA 21.7 ng/ml,CA19-9 155.9 U/mlであった.上部消化管X線検査でTreitz靭帯から約8 cmの空腸に狭窄像を,注腸X線検査では横行結腸に粘膜面平滑な狭窄像を認めた.空陽腫腸の診断で開腹,リンパ節郭清をともなう空腸部分切除術,結腸右半合併切除術を施行した.切除標本では空腸の腫瘍は小潰瘍を作り,壁外性に発育して約7 cm大の腫瘤を形成し横行結腸に浸潤していた.病理組織学的検査では中分化の腺腔を形成する腺癌部分と,軽度角化を示し敷石状に増殖する扁平上皮癌部分が認められ,空腸原発の腺扁平上皮癌と診断した.患者は術後22か月で肝転移をきたし,化学療法施行するも術後32か月で死亡した. 小腸原発の腺扇平上皮癌は非常にまれで本症例は本邦2例目である.

索引用語
adenosquamous cell carcinoma, small intestine, adenoacanthoma

日消外会誌 29: 2309-2313, 1996

別刷請求先
青木 久恭 〒173 板橋区加賀2-11-1 帝京大学医学部第1外科

受理年月日
1996年7月10日

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