有限責任中間法人日本消化器外科学会公式サイトへリンク 日本消化器外科学会雑誌 Online Journal
メインナビゲーションを飛ばす
ホームへリンク
最新号へリンク
既刊号へリンク
論文検索へリンク
投稿規定へリンク
編集委員会からへリンク
公式英文誌へリンク
購読のご案内へリンク
閲覧上のご注意へリンク
書誌情報 Japanese Englishページへリンク
第30巻 第1号 1997年1月 [目次] [全文 ( PDF 510KB)]
症例報告

背景粘膜の異なる多発胃カルチノイドの2例

近藤 建1), 中塩 達明, 横山 泰久2), 横山 功2), 菊池 学2), 笠井 保志, 秋山 清次, 伊藤 勝基, 高木 弘

名古屋大学第2外科(現・国立豊橋病院外科1)), 横山胃腸科病院2)

 背景粘膜が異なる多発胃カルチノイドの2切除例を経験した.症例1は49歳の女性.胃体部の山田IV型ポリープよりカルチノイドが診断された.血清ガストリン値2,200 pg/mlと高く,多発病巣が疑われたため,胃全摘を施行した.切除標本上胃体部に高度の胃底腺の萎縮(A型胃炎)を伴う多数の微小カルチノイド病巣を認めた.手術後,血清ガストリン値は正常化した.症例2は56歳の男性.胃体部の粘膜下腫瘍様のカルチノイド病巣に対して,局所切除を施行した.主病巣とは別に切除標本断端に微小カルチノイドを認め,多発病巣が考えられた.1年9月後胃全摘および肝転移巣に対して肝部分切除を施行した.胃底腺領域に多発カルチノイドを認めたが,胃底腺の萎縮は軽度で,自己免疫抗体陰性であった.この2症例から胃カルチノイド発生の多様性が示唆され,胃カルチノイドの治療では多発病巣を念頭に置いて,胃切除術式を選択することが重要と考えられた.

索引用語
multifocal gastric carcinoid, type A gastritis, gastrectomy

日消外会誌 30: 71-75, 1997

別刷請求先
近藤 建 〒441 豊橋市中野町中原100 国立豊橋病院外科

受理年月日
1996年10月9日

ダウンロードサイトへリンク PDFを閲覧するためにはAdobe Readerが必要です
このページのトップへ戻る
メインナビゲーションへ戻る
Copyright © 日本消化器外科学会