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第30巻 第1号 1997年1月 [目次] [全文 ( PDF 423KB)]
症例報告

術前に血中CA19-9値が高値を示した早期多発胃癌の1例

石神 純也, 夏越 祥次, 徳重 正弘, 崎田 浩徳, 肝付 兼達, 帆北 修一, 愛甲 孝

鹿児島大学第1外科, 曽於郡医師会立病院外科

 術前の血中CA19-9値が高値を示した早期多発胃癌の1例を経験した.症例は77歳の男性で食欲不振を主訴に来院し,胃内視鏡検査により胃癌と診断された.術前のCA19-9値は1,332.5 U/mlと高値を示していたが,明らかなリンパ節転移や遠隔転移は認められなかった.胃亜全摘術とD1リンパ節郭清を行い,Billroth-I法で再建した.病理組織検査の結果,組織型が高分化型管状腺癌で深達度はsmであった.また,前庭部前壁および後壁に深達度mの多発病巣がみられた.胃切除後14日目にCA19-9値は正常範囲まで低下した.CA19-9を抗体とした免疫染色を行ったところ,主病巣を含めた3多発病変に一致してCA19-9抗原陽性の所見が確認された.血中CA19-9値は胃癌の進行度に伴って増加し,また再発のマーカーとして有用と考えられているが,本症例のように早期胃癌で高値を示す症例はまれであり報告した.

索引用語
early gastric cancer, carbonhydrate antigen 19-9, multiple cancer

日消外会誌 30: 76-79, 1997

別刷請求先
石神 純也 〒890 鹿児島市桜ケ丘8-35-1 鹿児島大学医学部第1外科

受理年月日
1996年10月9日

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