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第30巻 第5号 1997年5月 [目次] [全文 ( PDF 575KB)]
原著

フローサイトメトリーを用いた大腸癌ならびに大腸腺腫におけるアポトーシスの検討

木村 修, 山根 成之, 菅村 健二, 牧野 正人, 前田 迪郎, 貝原 信明

鳥取大学医学部第1外科

 大腸癌の進展とアポトーシスとの関連を検討するため,大腸腺腫24病巣,大腸癌69病巣,ならびに転移巣37病巣(肝転移巣21,リンパ節転移巣16),計130病巣におけるアポトーシスの発現をフローサイトメトリーを用いて測定した.アポトーシスはApoptotic Index(AI)を算出して検討し,AI値は正常粘膜27.0±16.8,腺腫28.2±26.0,大腸癌15.2±12.0と,大腸癌では正常粘膜,腺腫に比べてアポトーシスが有意に低下し,進行度,脈管侵襲が高度なものほど低値を示した.また,AI値が低値を示す症例は高値を示すものに比べて有意に予後不良であった.一方,原発巣と転移巣との比較では,転移巣のAI値は原発巣に比べてより低値を示す傾向にあり,同一症例の比較においても同様の結果が得られた.
 これらのことから,アポトーシスは大腸癌の発育,進展のみならず,その予後にも密接に関与するとともに,大腸癌の悪性度を示す有用な指標の1つになりうると考えられた.

索引用語
apoptosis of colorectal carcinoma, apoptosis of adenoma, apoptosis of metastatic lesion, apoptosis and prognosis of colorectal carcinoma

日消外会誌 30: 969-974, 1997

別刷請求先
木村 修 〒683 米子市西町36-1 鳥取大学医学部第1外科

受理年月日
1997年1月8日

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