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第30巻 第7号 1997年7月 [目次] [全文 ( PDF 797KB)]
原著

大腸癌新鮮切除標本をもちいたpovidone-iodine液による化学的腸管洗浄法の検討

高田 学

昭和大学医学部第2外科学教室(主任:草野満夫教授)

 Implantation metastasisを予防する化学的腸管洗浄液としてのpovidone-iodine(PVP-I)の有用性を大腸癌新鮮切除標本を用いて検討した.予備実験でヒト大腸癌細胞株とPVP-Iを接触させた後に行った密度勾配遠心法ではviabilityの消失した癌細胞は最下層に沈殿したため,これを臨床検体に応用した.切除標本24例を対象とし癌腫の口側と肛門側腸管洗浄液(OF,AF)を採取後密度勾配遠心法で癌細胞を分離し,最初の8例は癌細胞のviability評価を,次の16例は検体を二分してPVP-I接触による遊離癌細胞のviabilityの変化を検討した.前者のviabilityの研究では採取した全例に癌細胞が認められ,そのviabilityはOF 86%,AF 67%であった.後者の抗腫瘍効果の研究では0.5%PVP-IではviabilityはOF 67.8%,AF 63.6%と十分な殺細胞効果が得られず5%PVP-IではOF,AF共に0%と効果が認められた.腸管内遊離癌細胞は高いviabilityを有するが,これは5%PVP-Iにより消失した.PVP-Iの術中腸管洗浄液としての有用性が示唆された.

索引用語
implantation metastasis of colorectal carcinoma, exforiated carcinoma cells, chemical wash out, povidone-iodine

日消外会誌 30: 1739-1746, 1997

別刷請求先
高田 学 〒142 品川区旗の台1-5-8 昭和大学医学部第2外科学教室

受理年月日
1997年2月12日

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