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第30巻 第8号 1997年8月 [目次] [全文 ( PDF 887KB)]
原著

大腸癌術後のimplantationによる器械吻合部における局所再発とpovidone-iodine液によるその予防に関する実験的研究

張 仁俊

昭和大学医学部第2外科学教室(主任:草野満夫教授)

 大腸癌術後吻合部再発の原因としてのimplantationの可能性を明らかにし,さらにその予防法としてpovidone-iodine(PVP-I)溶液による腸管洗浄の有用性を検討した.ラットの盲腸管腔内にラット大腸癌細胞株RCN-9の細胞浮遊液を注入した後にlinear staplerを用いて盲腸の先端を切除した.3週間後,組織学的に高率に癌腫の形成を認めた(8/11,73%).またPVP-I溶液のimplantationへの影響をみるため,in vitroでRCN-9の細胞浮遊液を0.0005%から5%までのPVP-I溶液に5分間接触させた後,trypan blue染色およびMTT assayにて癌細胞のviabilityを評価した.その結果,0.16%以上のPVP-I溶液には有効な殺細胞効果が認められた.また,in vivoではstapler操作前に5%および2.5%PVP-I溶液で腸管洗浄すると癌腫の形成が有意に抑制された(おのおの18%,20%).以上より,実験的にsuture-line implantationの可能性が示唆され,その予防としてPVP-I溶液を用いた化学的腸管洗浄が有効であると考えられた.

索引用語
suture-line implantation, RCN-9, povidone-iodine, stapling device, colorectal cancer

日消外会誌 30: 1847-1855, 1997

別刷請求先
張 仁俊 〒142 東京都品川区旗の台1-5-8 昭和大学医学部第2外科学教室

受理年月日
1997年3月19日

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