有限責任中間法人日本消化器外科学会公式サイトへリンク 日本消化器外科学会雑誌 Online Journal
メインナビゲーションを飛ばす
ホームへリンク
最新号へリンク
既刊号へリンク
論文検索へリンク
投稿規定へリンク
編集委員会からへリンク
公式英文誌へリンク
購読のご案内へリンク
閲覧上のご注意へリンク
書誌情報 Japanese Englishページへリンク
第30巻 第9号 1997年9月 [目次] [全文 ( PDF 471KB)]
症例報告

肝内胆管の圧排を来した胆管付属腺由来,肝門部小肝嚢胞の1例

石原 明1), 普光江 嘉広1), 小泉 和雄1), 村上 雅彦2), 草野 満夫2)

鹿浜橋病院外科1), 昭和大学医学部第2外科2)

 症例は61歳の男性.右季肋部痛,嘔吐にて来院.腹部超音波検査・CTで肝の内側区域に2 cmの嚢胞と末梢外側区域胆管枝の拡張を認め,精査入院となった.入院時に黄疸はないが,肝胆道系酵素の上昇がみられ,ERCでは左肝内胆管の圧排狭窄像かつ末梢側肝内胆管枝の拡張を認めた.画像診断上は肝襲胞による圧排を考えたが,悪性疾患も否定できず手術となった.開腹所見では肝門部に左肝内胆管を圧排する嚢胞性病変を認め,摘出術となった.摘出した腫瘤は病理学的には単純性肝裏胞と診断された.本症例の嚢胞は肝内の大型胆管に存在する胆管付属腺の拡張と考えられ,グリソン鞘内で発育を来したゆえに1.7 cmの嚢胞でも胆管を圧排したと考えられた.肝門部における単純性肝嚢胞では,胆管付属腺の拡張によるものにも注目する必要があると考えられた.

索引用語
hilar cyst, peribiliary gland, compression of the intrahepatic bile duct

日消外会誌 30: 1937-1941, 1997

別刷請求先
石原 明 〒142 東京都品川区旗の台1-5-8 昭和大学医学部第2外科

受理年月日
1997年4月23日

ダウンロードサイトへリンク PDFを閲覧するためにはAdobe Readerが必要です
このページのトップへ戻る
メインナビゲーションへ戻る
Copyright © 日本消化器外科学会