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第30巻 第9号 1997年9月 [目次] [全文 ( PDF 471KB)]
症例報告

多房性嚢胞の発見を契機に診断された膵上皮内癌の1例

飯田 義人1), 太田 秀二郎1), 渡辺 心1), 二川 俊二1), 佐藤 一弘2), 若林 香2), 有山 襄2), 須田 耕一3)

順天堂大学第2外科1), 同 消化器内科幼2), 同 病理3)

 膵上皮内癌は膵管内に限局する癌で,乳頭増殖がないか乏しい癌であるとされている.しかし,その報告は散見されるにすぎない.我々は膵頭部の嚢胞性病変により発見された膵上皮内癌の1例を経験した.症例は74歳の男性.甲状腺全摘後,スクリーニング目的で行った腹部超音波検査で膵頭部に嚢胞性病変を指摘され,精査のため入院となった.精査の結果,膵頭部の1次分枝膵管に狭窄が認められ,頭部分枝膵管に発生した浸潤傾向のない膵癌と診断し,膵頭十二指腸切除術を施行した.病理組織学的には,分枝の狭窄部は上皮内癌と診断され,嚢胞は膵液の流出障害による貯留性嚢胞と診断された.また癌遺伝子の検索ではp-53蛋自の発現の異常,Ki-ras遺伝子いずれも確認しえなかった.画像診断で発見された軽微な異常を詳細に検索することにより,より微小な病変の診断も可能であると考えられた.

索引用語
ductal carcinoma in situ of the pancreas, multiple cysts of the pancreas head

日消外会誌 30: 1947-1951, 1997

別刷請求先
飯田 義人 〒113 東京都文京区本郷2-1-1 順天堂大学医学部第2外科学講座

受理年月日
1997年3月19日

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