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第30巻 第10号 1997年10月 [目次] [全文 ( PDF 492KB)]
症例報告

抗癌剤肝動注により発生したと考えられる肝動脈瘤破裂の2例

吉村 哲規, 藤原 斉, 谷岡 保彦, 濱頭 憲一郎, 小林 雅夫, 能見 伸八郎

社会保険京都病院外科

 肝動注療法に起因したと考えられる肝動脈瘤破裂の2症例を報告する.症例1は57歳の男性.平成4年11月直腸癌肝転移に対し肝後区域切除,肝動注用ポート留置術が施行された.術後43日目より持続肝動注療法を開始したが2週間後に肝動脈瘤が診断された.手術待機中に動脈瘤が十二指腸に穿破し大量吐血をきたし緊急開腹術を行い,総肝動脈結紮,瘤切除,広範囲胃切除,肝動脈再建術を施行し救命しえた.症例2は89歳の男性.平成5年2月肝転移を伴った大腸癌に対し右半結腸切除,肝部分切除,肝動注用ポート留置術が施行された.以後肝動注療法を施行されていたが,平成7年4月下血,右季肋部痛にて当科入院し,精査にて肝動脈瘤の胆道内穿破と診断された.動脈塞栓術にて止血されたが合併した肝膿瘍のため失った.肝動注療法の合併症として肝動脈瘤は比較的稀だが破裂の際の予後は不良であり,重篤な合併症の1つであると考えられた.

索引用語
hepatic artery aneurysm, hepatic infusion chemotherapy, intraarterial infusion catheter

日消外会誌 30: 2014-2018, 1997

別刷請求先
吉村 哲規 〒603 京都市北区小山下総町27 社会保険京都病院外科

受理年月日
1997年5月21日

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