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第30巻 第10号 1997年10月 [目次] [全文 ( PDF 480KB)]
特集

肝門部胆管癌に対する胆管上流側切除範囲―PTBD造影およびPTCSによる進展範囲診断―

坂本 英至, 二村 雄次, 神谷 順一, 近藤 哲, 梛野 正人, 宮地 正彦, 金井 道夫, 上坂 克彦

名古屋大学第1外科

 過去18年間に教室で切除した肝門部胆管癌123例を対象に,胆管上流側癌進展範囲診断の精度を切除標本と術前画像診断を詳細に対比することによって検討した.誤差5 mm未満で診断できた症例を正診例とした.粘膜内進展については表層拡大進展(表拡)のない症例では胆管造影像から95%の正診率を得たのに対し,表拡のある12例では胆管像からその範囲を診断できず,経皮経肝胆道鏡(PTCS)が不可欠であった(正診率78%),粘膜下浸潤については様々な体位で撮影した鮮明な選択的胆管造影像で胆管壁の硬化・狭小像をもとに癌進展範囲を診断し,正診率は71%であった.

索引用語
hilar cholangiocarcinoma, percutaneous transhepatic biliary drainage, percutaneous transhepatic cholangioscopy

日消外会誌 30: 2069-2073, 1997

別刷請求先
坂本 英至 〒466 名古屋市昭和区鶴舞町65 名古屋大学医学部第1外科

受理年月日
1997年7月2日

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