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第30巻 第11号 1997年11月 [目次] [全文 ( PDF 511KB)]
症例報告

上行結腸重複腸管から発生した後腹膜粘液癌の1治験例

水本 正剛, 桧谷 義美, 明石 英男1), 黒川 英司, 山本 仁, 樽井 武彦2), 岡野 錦弥3)

沼隈病院外科, 町立内海病院外科1), 箕面市立病院外科2), 同 病理3)

 われわれは上行結腸の重複腸管から発生した後腹膜の粘液癌の1治験例を経験した.症例は59歳の女性で,右腰背部腫脹,疼痛,発熱を主訴に来院した.膿瘍を疑い,エコーガイド下にドレナージした.持続的なドレナージにより炎症症状はおさまったが,後腹膜に腫瘤像が残存し,血中CEAが17 ng/mlと高値であったため,原発巣の検索を行った.注腸造影で上行結腸からバリウムが憩室状に突出している像が得られた.肺,胆道,膵臓,大腸,卵巣などに異常を認めなかった.試験開腹術にて上行結腸内側よりの後腹膜に腫瘍壁が平滑筋からなり内部に粘液を蓄えた高分化腺癌を認め,重複腸管から発生した粘液癌と診断した.腫瘍を可及的,完全に掻爬したが,20か月後再発をきたしたため,あらためて右半結腸切除を伴う腰方形筋,腸骨筋,腸骨骨膜,大腰筋,右第4腰椎横突起を合併切除し,腫瘍を完全に摘出した.術後3年の現在,再発の徴候なく健在である.

索引用語
duplication of the ascending colon, mucinous cancer, retroperitoneal tumor

日消外会誌 30: 2220-2224, 1997

別刷請求先
水本 正剛 〒720-04 広島県沼隈郡沼隈町中山南469-3 沼隈病院外科

受理年月日
1997年6月11日

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