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第30巻 第12号 1997年12月 [目次] [全文 ( PDF 767KB)]
原著

早期胃癌に対するD2郭清を伴う自律神経温存幽門保存胃切除術の有用性

二宮 基樹, 池田 俊行, 朝倉 晃, 森山 裕熙, 小野田 正, 塩崎 滋弘, 大野 聡, 檜垣 健二, 小林 直広, 岡村 進介

社会保険広島市民病院外科

 癌に対する根治性を保持しつつ術後消化吸収機能の向上をめざして,MおよびA領域の早期胃癌に対してD2郭清を伴う自律神経温存幽門保存胃切除術を施行した.1993年12月から1995年12月までの2年間に41例に本術式を行った.縫合不全,ダンピング症候群や逆流性食道炎などの合併症は1例も認めなかった.術後6か月目のX線造影検査や内視鏡検査で幽門機能や蠕動運動が良好に保たれている様子が観察された.また内視鏡検査にて半数以上の症例に食物残渣の貯留所見を認めたが残胃粘膜には軽度の胃炎所見以外の器質的変化を認めなかった.残胃のうっ滞症状を12例(29.3%)の例に認めたが多くは一過性であった.術後胆石症の発症は1例も認めなかった.本術式群では幽門側胃切除術群と比較して術後3か月目以降の体重回復傾向が有意に良好であった.本術式は根治性と術後QOLの改善をともにめざせる合理的な機能温存手術と考えられた.

索引用語
pylorus preserving gastrectomy, autonomic nerves, early gastric cancer, function preserving gastrectomy

日消外会誌 30: 2239-2246, 1997

別刷請求先
二宮 基樹 〒730 広島市中区基町7-33 社会保険広島市民病院外科

受理年月日
1997年9月9日

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