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第30巻 第12号 1997年12月 [目次] [全文 ( PDF 468KB)]
症例報告

胆嚢頸部癌に合併した自発性胆嚢皮膚瘻の1例

紫藤 和久, 遠藤 則之, 白倉 外茂夫, 吉田 洋二

都留市立病院外科, 山梨医科大学第1病理学

 胆嚢癌に合併した自発性胆嚢皮膚瘻の症例を経験したので報告する.症例は94歳の男性で,既往歴に脳梗塞と慢性硬膜下血腫と慢性胆嚢炎を認めた.右上腹部に腫瘤形成性の瘻孔を生じ,緑灰色の胆汁様排液を認めるも瘻孔造影では胆道系との交通は認められなかった.排液の細胞診はclass IIであり,高齢であったため膿瘍切開・ドレナージ術のみを施行した.しかしその後も灰色の排液が続き瘻孔造影にて瘻孔と胆嚢との間に交通を認めたため,開腹下に瘻孔切除・胆嚢摘出術を施行した.術後病理診断にて胆嚢管から胆嚢頸部にかけての腺癌を認め,瘻孔を形成していた胆嚢底部には炎症細胞のみしかなかった.胆嚢管閉塞を契機にして胆嚢炎が生じ,胆嚢底部が穿孔し,それが腹壁に穿通したものと考えられた.胆道系疾忠の既往のある場合,右季肋下の腫瘤形成瘻孔は胆嚢皮膚瘻であることがあり,その際胆石,胆嚢癌の存在に留意すべきである.

索引用語
spontaneous cholecystocutaneous fistula, carcinoma of the gallbladder, high aged patient

日消外会誌 30: 2297-2301, 1997

別刷請求先
紫藤 和久 〒329-04 栃木県河内郡南河内町薬師寺3311 自治医科大学消化器一般外科

受理年月日
1997年9月9日

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