有限責任中間法人日本消化器外科学会公式サイトへリンク 日本消化器外科学会雑誌 Online Journal
メインナビゲーションを飛ばす
ホームへリンク
最新号へリンク
既刊号へリンク
論文検索へリンク
投稿規定へリンク
編集委員会からへリンク
公式英文誌へリンク
購読のご案内へリンク
閲覧上のご注意へリンク
書誌情報 Japanese Englishページへリンク
第31巻 第5号 1998年5月 [目次] [全文 ( PDF 426KB)]
症例報告

膵頭十二指腸切除術後に発症した血栓性血小板減少性紫斑病の1例

片岡 祐一, 宮本 英雄, 高野 容幸, 豊川 貴司, 伊藤 徹, 小沼 博, 横田 等, 西村 博行

北信総合病院外科

 症例は63歳の男性で,膵頭部腫瘍に対して膵頭十二指腸切除術を施行した.術後52日目に血小板数とヘモグロビン濃度の急激な減少を認めた.その翌日に突然,痙攣が出現し昏睡状態に陥り,左片麻痺を認めた.また発熱もみられるようになった.最初,脳梗塞と敗血症によるDICの診断で治療を進めていったが改善傾向はなかった.血小板減少,破砕赤血球を認める溶血性貧血,原因不明の中枢神経症状,および発熱より血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)と診断した.新鮮凍結血漿による血漿交換を行ったところ,臨床症状は劇的に改善し始め,計5回の血漿交換により完全寛解に至った.本例は術後発症したTTPで原因は不明である.退院後6か月間,再発は認められていない.TTPに対しては,正確な診断と早期の治療開始が救命に不可欠である.

索引用語
thrombotic thrombocytopenic purpura, postoperative TTP, plasma exchange

日消外会誌 31: 1122-1125, 1998

別刷請求先
片岡 祐一 〒383-0021 中野市西1-5-63 北信総合病院外科

受理年月日
1998年1月14日

ダウンロードサイトへリンク PDFを閲覧するためにはAdobe Readerが必要です
このページのトップへ戻る
メインナビゲーションへ戻る
Copyright © 日本消化器外科学会