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第31巻 第8号 1998年8月 [目次] [全文 ( PDF 531KB)]
症例報告

過形成性ポリープから進行小腸癌に進展したと考えられるPeutz-Jeghers症候群の1例

小林 直之, 渡邊 昌彦, 安井 信隆, 石原 雅巳, 奈良井 慎, 立松 秀樹, 徳原 秀典, 寺本 龍生, 北島 政樹, 向井 万起男

慶應義塾大学医学部外科, 同 病理診断部

 Peutz-Jeghers(PJ)症候群で小腸ポリープが悪性化し,進行癌へと進展したと考えられる1例を経験した.症例は27歳の男性で,主訴は食思不振,下腹部痛.PJ症候群と診断のもとに,3歳と14歳時に結腸および小腸ポリープ切除.15歳時,癒着性イレウスに対し癒着剥離術を施行.小腸造影にてTreitz靭帯の近傍に狭窄が存在し,その口側および肛門側にそれぞれ径4 cmと3 cmの陰影欠損を認めた.小腸腫瘍の診断にて開腹術を施行した.Treitz靭帯の肛門側に5×6 cm大の潰瘍ともなう不整な隆起性病変を全周性に認めた.その腫瘍に接して口側,肛門側にそれぞれ径4 cmと3 cmのポリープが存在した.空腸部分切除術を施行した.組織学的診断は高分化腺癌で,PJポリープの過形成の腺管群と癌との混在が認められた.核異型を呈する腺管群は漿膜下層まで浸潤し,さらに壁在リンパ節に転移を認めた.PJ症候群の癌化例でリンパ節転移を認める進行癌はきわめて少なく,ポリープの癌化を検討する上で貴重な症例と考えられ,報告する.

索引用語
Peutz-Jeghers syndrome, adenocarcinoma in the intestinal polyps, lymph node metastasis of intestinal adenocarcinoma

日消外会誌 31: 1897-1901, 1998

別刷請求先
小林 直之 〒160-8582 東京都新宿区信濃町35 慶應義塾大学医学部外科

受理年月日
1998年4月22日

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