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第31巻 第12号 1998年12月 [目次] [全文 ( PDF 842KB)]
原著

熱ストレスによる肝heat shock protein 72の誘導とその肝阻血再灌流障害の軽減効果について

粕谷 孝光, 佐藤 勤, 佐藤 泰彦, 草野 智之, 浅沼 義博, 小山 研二

秋田大学第1外科

 Heat shock protein(HSP)誘導により肝阻血再灌流障害が軽減されるか否かを確認するため,1)正常および肝硬変ラットに熱ストレス(HS)を加え,その後の肝組織内HSP72蛋白量をimmunoblot法にて経時的に測定した.2)HSP誘導群と非誘導(対照)群で肝阻血再灌流を行い,肝細胞核DNA損傷度とミトコンドリア(m)-GOT値を検索し肝障害度を比較した.その結果,1)43℃,15分間のHS後48時間でHSP72誘導量は正常肝,硬変肝で対照の各3.9倍,3.5倍と最大に達した.2)HS 48時間後に60分肝血行遮断し再灌流1時間後の肝細胞核DNA損傷度とm-GOT値を調べたところ,正常肝では対照群と比べHSP誘導群で有意に低値であり,この障害軽減効果は,HSP誘導阻害剤のQuercetin前投与により阻害された.一方,硬変肝ではHSP誘導による障害軽減効果を認めなかった.したがって,正常肝では,あらかじめHSを加えることにより阻血再灌流障害を軽減することが可能で,その機序としてHSP誘導が重要と考えられた.

索引用語
heat shock protein, ischemia-reperfusion injury, DNA damage

日消外会誌 31: 2319-2326, 1998

別刷請求先
粕谷 孝光 〒010-8543 秋田市本道1-1-1 秋田大学医学部第1外科

受理年月日
1998年9月16日

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