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第31巻 第12号 1998年12月 [目次] [全文 ( PDF 393KB)]
症例報告

過食後の急性胃拡張により胃壊死をきたした1例

臼田 昌広, 小泉 雅典, 國府田 博之, 中原 千尋, 植木 浜一, 柴崎 信悟

国立水戸病院外科, 同 病理部

 過食後の急性胃拡張により胃壊死をきたした1例を経験した.症例は66歳の男性,器質性精神病で他院精神科に入院中突然の激しい腹痛を訴え始めたため当院紹介となった.来院時,腹部は著明に膨隆し板状硬,上腹部を中心に圧痛を認めた.腹部単純X線写真で胃壁内ガス像を認めた.CTでは肝左葉を中心とする肝内門脈のガス像と大量の残渣で著明に拡張した胃および胃壁内ガス像を認めた.発症前の過食の有無は不明であったが以上の所見より急性胃拡張による胃壊死と診断し緊急開腹手術を施行した.胃内に大量の食物残渣を認め,幽門部の一部を除く胃のほぼ全域で粘膜の壊死が認められた.胃全摘術を施行し術後経過は良好であった.過食後の急性胃拡張による胃壊死はまれな疾患であるが,本症例のような精神疾患を基礎とした発作的過食後の激しい腹痛では常に念頭におかなければならない.この際CTや単純X線写真検査の所見は診断に有用である.

索引用語
gastric necrosis, gastric dilatation, bulimia

日消外会誌 31: 2346-2349, 1998

別刷請求先
臼田 昌広 〒980-0872 仙台市青葉区星陵町1-1 東北大学医学部第2外科

受理年月日
1998年9月16日

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