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第32巻 第1号 1999年1月 [目次] [全文 ( PDF 114KB)]
症例報告

完全な自然壊死をきたしたと考えられた肝細胞癌の1例

伊藤 卓資, 金丸 太一, 森田 康, 山本 正博, 黒田 嘉和, 林 祥剛, 伊東 宏

神戸大学医学部第1外科, 同 第1病理

 症例は58歳の男性で,社内検診にて肝腫瘤を指摘され,当院へ紹介入院となった.腹部CTにて右前下区域に直径1.2cmの腫瘤を認め,血管造影所見で,腫瘤の辺縁に一致してリング状の淡い濃染像を認めた.肝細胞癌(HCC)の診断にて,肝部分切除術を施行した.切除標本で,腫瘤は直径1.2×1.0cm,周囲との境界明瞭で線維性被膜を有し,その内部には黄褐色の壊死様物質が認められた.組織学的所見では,腫瘤は細胞成分は全くなく,好酸性の壊死物質が索状に配列しており,被膜内にも同様の壊死物質が認められ,HCCの完全自然壊死症例と考えられた.非腫瘤部は肝硬変であった.術後経過良好で第22病日退院した.3年経過後,多発性のHCC再発をきたした.本邦におけるHCCの完全な自然壊死報告例は4例と非常に少なく,貴重な症例と考え報告した.

索引用語
hepatocellular carcinoma, spontaneous necrosis

日消外会誌 32: 32-35, 1999

別刷請求先
伊藤 卓資 〒650-0017 神戸市中央区楠町7-5-1 神戸大学医学部第1外科

受理年月日
1998年10月14日

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