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第32巻 第4号 1999年4月 [目次] [全文 ( PDF 67KB)]
特集

遠隔成績からみた肝細胞癌の治療戦略

鈴木 正徳, 福原 賢治, 海野 倫明, 竹内 丙午, 櫻井 直樹, 児玉 英謙, 及川 昌也, 松野 正紀

東北大学第1外科

 肝細胞癌に対するfirst entryの設定にはprospective randomized studyが必要であるが,実際には医学倫理上の問題がつきまとう.地域を限定して独立した内科的治療の専門施設と肝切除を施行する施設間で,治療成績を比較検討することが次善の策となる.1973年以降に当科で経験した肝切除107例と,同時期に当院第3内科がTAE,PEIを主体に内科的治療を展開した158例を対象に,腫瘍数や腫瘍径,臨床病期別に累積生存率を算出し比較検討した.腫瘍径が3.0cm以下で腫瘍数が3個以内の症例の累積5年生存率は肝切除施行群で57.8%で,主腫瘍径3.1~5.0cmの単発例における5年生存率は53.7%.主腫瘍径5.0cm以上の5年生存率は37.0%であり,内科的治療群に比較して有意に良好であった.低侵襲性の治療法の開発により,その治療成績は改善しているが,肝機能の良好な症例に対する肝予備能に応じた系統的肝切除は,first entryの治療法としてTAEやPEIよりも局所の腫瘍制御能に優れており,現状においても肝細胞癌治療のgold standardである.

索引用語
hepatocellular carcinoma, hepatectomy, TAE, PEI, surgical outcome of HCC

日消外会誌 32: 1048-1053, 1999

別刷請求先
鈴木 正徳 〒980-8574 仙台市青葉区星陵町1-1 東北大学医学部第1外科

受理年月日
1999年1月27日

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