特集
肝癌の肝内転移再発の予測と補助療法としてのinterferon α併用化学療法の可能性
左近 賢人, 永野 浩昭, 梅下 浩司, 岸本 慎一, 江口 英利, 宮本 敦史, 堂野 恵三, 中森 正二, 後藤 満一, 門田 守人
大阪大学医学部第2外科
肝癌切除後の補助療法は多中心性発癌(mc再発)を含めた再発形式の予測に基づいて行うべきである.今回,肝内転移遺残再発(im再発)の危険群を明確化するとともに,補助療法としてのinterferonα(IFNα)併用化学療法の効果を検討した.対象は肝切除例294例.無再発生存率曲線(Kaplan-Meier法)にSAS LIFE TEST PROCEDUREを用いて2年以内(Y1;im+mc再発)と4年以降(Y2;mc再発)の区間に2本の漸近線(Y=-aX+b)を引き,im再発率(b1-b2)を求めた.Stage 1のim再発率は再発少なく算出不能(絶対治癒),40%(相対治癒),stage 2のそれは22%(相対治癒),42%(相対非治癒)であった.Stage 3,4では1例を除く全再発例が4年以内に再発した.IFN α併用化学療法は切除不能進行肝癌5例に施行し,4例に著明な腫瘍マーカーの低下をみた.現状ではStage 1(絶対治癒),stage 2(相対治癒)以外の症例ではim再発が多く補助療法の適応.IFN α併用化学療法が有望である.
索引用語
hepatocellular carcinoma, recurrence, interferon-α
日消外会誌 32: 1080-1083, 1999
別刷請求先
左近 賢人 〒565-0871 吹田市山田丘2-2 大阪大学医学部第2外科
受理年月日
1999年1月27日
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