有限責任中間法人日本消化器外科学会ホームページへリンク 日本消化器外科学会雑誌 Online Journal
メインナビゲーションを飛ばす
ホームへリンク
最新号へリンク
既刊号へリンク
論文検索へリンク
投稿規定へリンク
編集委員会からへリンク
公式英文誌へリンク
購読のご案内へリンク
閲覧上のご注意へリンク
書誌情報 Japanese Englishページへリンク
第32巻 第7号 1999年7月 [目次] [全文 ( PDF 72KB)]
症例報告

食道亜全摘術後に発生した薬剤性潰瘍が原因に関与したと思われる食道狭窄の1例

河野 修三, 織田 豊, 大森 秀一郎, 羽田 丈紀, 笹屋 一人, 山崎 洋次

国立療養所東宇都宮病院外科, 東京慈恵会医科大学外科

 症例は59歳の男性.平成7年11月より肺結核に対する抗結核療法と食道癌に対する放射線療法を施行した.平成9年3月26日の上部消化管内視鏡検査で,門歯より28cmの胸部中部食道に0-IIc+IIa型の食道癌の再燃病巣を認め,5月7日に食道亜全摘術を施行した.病巣は深達度mmで,LN(0/40)であった.術後透視では軽度の吻合部狭窄を認めたが造影剤の流出は良好で,5月20日より摂食を再開した.6月13日からカリウム製剤と,6月17日から抗結核剤(INH, REP, EB)の経口投与を開始した.6月20日より嚥下障害が発生して6月25日の上部消化管内視鏡検査で吻合部潰瘍と狭窄および錠剤の停滞がみられた.薬剤性食道潰瘍および吻合部狭窄と診断して,バルーン拡張術を施行した.カリウム製剤投与の中止により吻合部の再狭窄は起こらなかった.
 食道癌術後は薬剤性食道狭窄が発生しやすく,薬剤の経口投与では薬剤の種類や剤型および飲み方について細心の注意が必要である.

索引用語
esophageal stricture, drug-induced esophageal injury, esophagectomy

日消外会誌 32: 1981-1985, 1999

別刷請求先
河野 修三 〒329-1104 栃木県河内郡河内町下岡本2160 国立療養所東宇都宮病院外科

受理年月日
1999年1月27日

ダウンロードサイトへリンク PDFを閲覧するためにはAdobe Readerが必要です
このページのトップへ戻る
メインナビゲーションへ戻る
Copyright © 日本消化器外科学会