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第32巻 第9号 1999年9月 [目次] [全文 ( PDF 121KB)]
症例報告

胆管内発育型肝細胞癌の1例―本邦報告例の臨床的検討―

土屋 泰夫, 佐野 佳彦, 中村 利夫, 梅原 靖彦, 大久保 忠俊, 中村 達

富士宮市立病院外科, 浜松医科大学第2外科

 症例は63歳の男性で,食後右季肋部の疝痛発作のため入院した.腹部超音波,CT検査で肝前上区域(S8)に胆管内部の腫瘤陰影とその末梢胆管の拡張を認め,ERCPでは同部に辺縁平滑な陰影欠損像を認めた.この後直接胆管造影で腫瘤陰影の脱落,その後再び腫瘤陰影が確認された.血管造影で肝S8に腫瘤濃染像を呈したため,胆管内発育型肝細胞癌を疑い手術を施行した.肝S8表面の腫瘍を認め,胆管内腫瘍栓は肝門部まで進展していたため,右葉切除術を施行した.主腫瘍の割面は被膜形成なく最大径は2.2cmで腫瘍栓に連続性を認めた.組織学的にはEdmondson III型の肝細胞癌であった.
 本邦報告例の臨床的検討では,肝切除例の予後は姑息的治療例より良かった.自験例のごとく被膜形成が不明瞭な浸潤性の腫瘍で,2cm前後の肝細胞癌でも胆管内発育を来すため,占居部位がGlisson鞘に近い例では十分な範囲の切除が必要である.

索引用語
hepatocellular carcinoma invading the biliary tract, obstructive jaundice, hepatoma

日消外会誌 32: 2258-2262, 1999

別刷請求先
土屋 泰夫 〒431-3192 浜松市半田町3,600番地 浜松医科大学第2外科

受理年月日
1999年4月28日

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