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第32巻 第10号 1999年10月 [目次] [全文 ( PDF 130KB)]
症例報告

血中CA19-9および嚢胞液中のCA19-9,CEAが異常高値を示した巨大肝嚢胞の1例

松澤 克典, 板橋 浩一, 松澤 信五1), 堤 修2), 比企 能樹2), 柿田 章2)

小白川至誠堂病院外科, 至誠堂総合病院外科1), 北里大学外科2)

 症例は68歳の女性で,定期検診で施行した腹部超音波検査で偶然に肝左葉のほぼ全域を占める巨大嚢胞が発見された.画像上は悪性を疑う所見は認めなかったが,血中CA19-9が356U/mlと高値を示し,嚢胞を試験穿刺すると淡黄色で漿液性の内容が吸引された.細胞診はClass. IIであったが嚢胞液中のCA19-9が25×105U/ml,CEAが2,438ng/dlと高値を示し,また血中CA19-9も565U/mlとさらに上昇したため,悪性疾患の可能性を否定できず肝左葉切除術を施行した.病理組織学的には単純性嚢胞で,免疫染色にて嚢胞上皮にCA19-9とCEAの局在が証明された.血中CA19-9は術後2週目で18.3U/mlと速やかに正常化し,約2年を経過した現在も正常値で嚢胞の再発も認めない.良性の巨大肝嚢胞で,血中および嚢胞液中の腫瘍マーカーがなぜ上昇したか.また穿刺細胞診の有用性などについて,文献的考察を加え報告する.

索引用語
large liver cyst, CA19-9, CEA

日消外会誌 32: 2375-2379, 1999

別刷請求先
松澤 克典 〒990-0034 山形市東原町1-12-26 小白川至誠堂病院外科

受理年月日
1999年5月25日

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