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第32巻 第12号 1999年12月 [目次] [全文 ( PDF 84KB)]
原著

スキルス胃癌の発育・進展におよぼすTGF-βの役割

仁木 正己, 野村 栄治, 馬渕 秀明, 中村 素行, 西口 完二, 奥沢 正昭, 太田 雅之, 谷川 允彦

大阪医科大学一般・消化器外科

 スキルス胃癌の形成機序および発育進展様式を究明する目的で,胃癌原発巣におけるTGF-βの発現状態を検索した.さらに,胃癌術前患者の血漿中TGF-β1値を測定して,その臨床的意義についても検討を加え,以下の結果を得た.1)TGF-β発現陽性率は非スキルス進行胃癌38.5%(15/39),スキルス胃癌74.3%(26/35)でありスキルス胃癌で有意に高率であった.2)進行胃癌治癒切除例ではTGF-βの発現率が腹膜再発例で非再発例よりも有意に高率であった.3)TGF-βの発現は蛋白レベルだけでなくmRNAレベルでも認められた.4)血漿中,TGF-β1値はスキルス胃癌患者:17.8±11.7(ng/ml)が非スキルス進行胃癌患者:8.6±8.3(ng/ml)に比べて有意に高値であった.以上の結果,TGF-βはスキルス胃癌と密接な関連があると考えられ,その発現の有無は術後腹膜再発の予測になりえると推察された.また,血漿中TGF-β1値の測定は胃癌の進展様式を術前に推察するのに有用であると考えられた.

索引用語
transforming growth factor-β (TGF-β), scirrhous gastric carcinoma, immunohistochemical staining, peritoneal recurrence, enzyme-linked immunosorbent assay (ELISA)

日消外会誌 32: 2637-2642, 1999

別刷請求先
仁木 正己 〒569-8686 高槻市大学町2-7 大阪医科大学一般・消化器外科

受理年月日
1999年7月28日

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