有限責任中間法人日本消化器外科学会ホームページへリンク 日本消化器外科学会雑誌 Online Journal
メインナビゲーションを飛ばす
ホームへリンク
最新号へリンク
既刊号へリンク
論文検索へリンク
投稿規定へリンク
編集委員会からへリンク
公式英文誌へリンク
購読のご案内へリンク
閲覧上のご注意へリンク
書誌情報 Japanese Englishページへリンク
第33巻 第2号 2000年2月 [目次] [全文 ( PDF 66KB)]
臨床経験

VCSクリップを用いた簡便な肝動脈吻合法 ―豚同所性肝移植における検討―

桂巻 正, 平田 公一, 永山 稔, 木村 仁, 磯部 将人, 松野 孝, 古畑 智久, 浦 英樹, 向谷 充宏

札幌医科大学医学部外科学第1講座

 血管吻合をより短時間で容易に施行できる器械吻合器VCSクリップを豚肝移植における肝動脈吻合において使用し,その有用性を検討した.体重21~29kgの豚18頭に同所性肝移植を施行した.肝動脈吻合はレシピエントとドナーの総肝動脈(直径約3mm)の端端吻合で,4点に支持糸をかけてその間をVCSクリップSサイズを約3~4針ずつ合計12~16針かけることで行った.肝動脈吻合は顕微鏡を使用せず可能で,吻合に要した時間は全例で20分以内であった.術後3日目以上生存した豚は18頭中14頭(77.8%)で,その内で1頭(7.1%)のみに術後10日目に肝動脈血栓が生じたが,全体の動脈の開存率は92.9%で解剖所見においても狭窄などは認めなかった.術後45,90日まで長期生存させた豚においても成長に伴った問題点はなかった.VCSクリップは肝動脈吻合を容易にし,吻合時間を短縮させたので,臨床においても使用すべき有用な器材であると考えられた.

索引用語
vascular anastomosis, VCS clip, liver transplantation

日消外会誌 33: 245-249, 2000

別刷請求先
桂巻 正 〒060-8543 札幌市中央区南1条西16丁目 札幌医科大学医学部外科学第1講座

受理年月日
1999年10月22日

ダウンロードサイトへリンク PDFを閲覧するためにはAdobe Readerが必要です
このページのトップへ戻る
メインナビゲーションへ戻る
Copyright © 日本消化器外科学会