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第33巻 第4号 2000年4月 [目次] [全文 ( PDF 109KB)]
症例報告

成人肝未分化肉腫の1例

伊藤 博, 泉 良平, 廣澤 久史, 角谷 直孝, 福島 亘, 村岡 恵一, 寺田 逸郎, 山崎 徹, 広野 禎介, 齋藤 勝彦

富山市立富山市民病院外科, 同 病理科

 患者は24歳の男性.主訴は右季肋部痛で,血液検査ではCEAとAFPが高値を示した.超音波では肝右葉前区域を占める腫瘍を認め,内部には嚢胞様病変を多数認めた.CTでは径15cmの腫瘍のほとんどが早期より造影されたが,一部に壊死を疑う造影不良な領域を認めた.血管造影では,腫瘍はhypervascularで動静脈瘻の形成を認め,CT門脈相では広範な陰影欠損領域内に取り込まれた門脈枝を認めた.肝血管肉腫を疑い肝右葉切除術を施行した.切除標本では充実性の腫瘍内に血液と粘液様物質の貯留した嚢胞があり変性壊死を伴っていた.組織学的には短紡錘形異型細胞が増殖し,拡張した胆管や門脈が介在し,特定の構造分化を示さないが一部に硝子滴が認められ肝未分化肉腫と診断された.免疫染色では神経や筋および血管系のマーカーは陰性でCD34のみが強陽性であった.本疾患はまれであり,CT門脈相やCD34免疫染色が新しい診断方法になりうると考えられたので報告する.

索引用語
undifferentiated sarcoma of the liver, CT during arterial portography, CD34

日消外会誌 33: 487-491, 2000

別刷請求先
伊藤 博 〒939-8511 富山市今泉北部町2-1 富山市立富山市民病院外科

受理年月日
1999年12月22日

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