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第33巻 第5号 2000年5月 [目次] [全文 ( PDF 81KB)]
症例報告

鈍的外傷を契機に発症しバルーンブジー法で治療しえた食道狭窄の1例

山口 晃司, 奥芝 俊一, 佐藤 幸作, 伊藤 清高, 大野 耕一, 森川 利昭, 近藤 哲, 加藤 紘之

北海道大学医学部第2外科学講座

 今回,我々は鈍的外傷を契機に発症した食道狭窄の1例を経験したので若干の検討を加え報告する.
 症例は57歳の女性.木から落下し,翌日より出現した嚥下時胸部痛とつかえ感を主訴に近医受診した.食道内視鏡検査にて下部食道に約2cmの全周性の潰瘍と左右に深い粘膜裂傷を伴う狭窄を認めた.EUSで壁は全層にわたり肥厚し,壁構造は消失していた.狭窄部が瘢痕化した後,バルーンによる食道拡張を施行し,狭窄症状の改善を認めた.
 本症例における食道狭窄の発生機序としては 2つの機序が考えられる.第1に外傷による外力により全周性の壁構造の破綻を来したこと.第2に受傷時に急激な食道内圧の上昇を来たし,食道壁の左右の壁に縦走裂傷を来したことである.
 本症例では二つの機序が加わった食道外傷であったが,保存的治療にて改善し,狭窄瘢痕部位はバルーンによる食道拡張術で軽快し12か月経過後も再狭窄は認められていない.

索引用語
esophageal trauma, esophageal stenosis, esophageal dilatation

日消外会誌 33: 596-599, 2000

別刷請求先
山口 晃司 〒060-8638 北海道札幌市北区北14条西5丁目 北海道大学医学部第2外科学講座

受理年月日
2000年2月23日

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