直腸原発gastrointestinal stromal tumorの1症例

今津　浩喜, 浦口　貴, 小林　栄孝, 神保　康子, 庄司　光孝, 長谷川　茂, 松原　俊樹, 桜井　洋一, 落合　正宏, 黒田　誠^＊

藤田保健衛生大学医学部船曵外科, 同　第1病理^＊

　患者は70歳の男性．右下腹部痛を主訴に当院受診し精査治療目的に入院．諸検査にて腫瘍は直腸Rb前右側に位置し，潰瘍を伴う粘膜下を主体とした腫瘍であった．経肛門的needle biopsyにて間葉系腫瘍でありいわゆるGISTと診断，Miles手術を施行した．光顕上腫瘍は紡錘形の核を有する細胞質に乏しい細胞から成り，索状に配列し，核異型，核分裂像はほとんど認められず，免疫組織学的にvimentin，CD34，NSE陽性，desmin，muscle-actin陰性で，加えてc-kit抗体陽性であることからGISTと診断した．

索引用語
gastrointestinal stromal tumor, rectal tumor, c-kit positive

別刷請求先
今津　浩喜　〒470-1192　豊明市沓掛町田楽ヶ窪1-98　藤田保健衛生大学船曵外科

受理年月日
2000年1月26日

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