難治性瘻孔（食道癌術後，胃管肺瘻）を血管塞栓用コイル・フィブリン糊によって閉鎖した1症例

庄司　勝, 豊野　充, 田村　真明^＊, 西　功太郎, 外田　洋孝, 後藤　智司, 内田　孝

長井市立総合病院外科，山形県立河北病院内科^*

　症例は67歳の男性．胸部食道癌の診断で，胸腔鏡下食道切除術を行った．術後，縫合不全から，胃管肺瘻を形成した．8か月に及ぶ難治性瘻孔であったが，気管支鏡下のフィブリン糊充填に先だって，血管塞栓用コイルを瘻孔内に留置したところ，瘻孔は閉鎖した．本法についての報告はなく，難治性瘻孔に対する，有効な非観血的治療法と考えられた．

索引用語
embolization coils and fibrin glue, gastric tube-lung fistula after esophagectomy

別刷請求先
庄司　勝　〒993-8602　長井市屋城町2-1　長井市立総合病院外科

受理年月日
2000年3月22日

PDFを閲覧するためにはAdobe Readerが必要です