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第33巻 第8号 2000年8月 [目次] [全文 ( PDF 81KB)]
症例報告

左子宮広間膜異常裂孔ヘルニアの1例

岩佐 和典, 斉藤 貢, 北村 秀夫, 三輪 晃一*

福井総合病院外科,金沢大学医学部第2外科*

 子宮広間膜に生じた異常裂孔に起因する内ヘルニアは極めてまれで,本邦ではこれまで50例の報告しかない.今回,我々は異常裂孔に腸管が嵌頓し,イレウスとなった1例を経験したので報告する.症例は開腹手術の既往がない44歳の女性で,腹痛,嘔吐を認め来院,イレウスと診断され入院した.CTでは子宮の左側に拡大した腸管がみられたが確定診断できず,保存的に治療を行った.第3病日に疼痛が増強したため,原因不明のイレウスとして手術を施行したところ,左子宮広間膜に異常裂孔が存在し,回盲弁から80 cm口側の回腸が嵌頓していた.このため25 cm長の壊死腸管を切除し,異常裂孔を閉鎖した.本症は疾患の知識がないと術前に確定診断することは困難であるが,CTが診断の有力な手段となると考えられた.また,開腹術の既往がないイレウス症例には,子宮広間膜の異常裂孔等に起因する内ヘルニアを鑑別診断に加える必要があると考えられた.

索引用語
abnormal defect of the broad ligament, internal hernia, intestinal obstruction

日消外会誌 33: 1544-1548, 2000

別刷請求先
岩佐 和典 〒910-8561 福井市新田塚1-42-1 福井総合病院外科

受理年月日
2000年4月26日

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