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第33巻 第12号 2000年12月 [目次] [全文 ( PDF 80KB)]
症例報告

画像上,胆管細胞癌との鑑別が困難であった
肝inflammatory pseudotumorの1切除例

岡本 光順, 吉見 富洋, 志田 大, 岡 大嗣1), 萩平 貴美, 塩山 靖和2), 島崎 二郎, 板橋 正幸3)

茨城県立中央病院・茨城県地域がんセンター外科1), 同 放射線科2), 同 病理3)

 画像上,胆管細胞癌との鑑別が困難なため肝切除術を施行した肝inflammatory pseudotumorの1例を経験したので報告する.
 症例は71歳の男性.全身倦怠感と発熱を主訴に,近医入院となった.抗生物質投与で症状は軽快したが腹部CT検査で肝に腫瘍性病変を認め当科に紹介となった.CTでは肝S1からS4-8にかけて約5cmの腫瘍性病変を認め,動脈相,門脈相とも周囲の肝組織より低吸収値を示した.CTAPでは病変部の門脈血流低下を認め,CTAでは動脈血流優位相で不均一な強い濃染を受け,後期相でも不均一な濃染が持続していた.MRIではT1WIで不均一なisoとlow intensityの混在,およびT2WIで淡いhigh intensityを呈した.以上より,胆管細胞癌を強く疑い尾状葉切除を伴う肝拡大左葉切除術を施行した.術後の病理学的検索で病変は悪性所見を認めず,線維性細胞の増生と炎症細胞の混在を高度に認めるinflammatory pseudotumorと診断された.患者は術後12日目に軽快退院となった.

索引用語
inflammatory pseudotumor of the liver, hepatectomy

日消外会誌 33: 1900-1904, 2000

別刷請求先
岡本 光順 〒309-1703 茨城県西茨城郡友部町鯉渕6528 茨城県立中央病院・茨城県地域がんセンター外科

受理年月日
2000年9月20日

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