症例報告
腸重積にて発症した虫垂粘液嚢胞腺腫の1例
柴田 佳久, 深谷 昌秀
豊橋市民病院外科・肛門科
症例は50歳の男性.腹痛を主訴に内科を受診し軽度腸閉塞の診断にて治療され改善したが,その後再度腸閉塞症状にて入院.腸重積も疑われたが検査では確認されなかった.大腸X-p,大腸内視鏡,CT検査にて虫垂腫瘍の術前診断の下に開腹術を行った.回盲部から上行結腸は固定が緩く,虫垂粘液腫瘍の盲腸内重積の術中診断の下に回盲部切除術を施行した.摘出標本の病理組織学的検査で虫垂粘液嚢胞腺腫と診断された. 虫垂粘液嚢胞腺腫による腸重積症は報告がまれであり,今後術前診断する上でも興味あるものと考えられたので報告する.
索引用語
appendix, intussusception, mucinous cystadenoma
別刷請求先
柴田 佳久 〒441-8570 豊橋市青竹町字八間西50 豊橋市民病院外科・肛門科
受理年月日
2000年12月19日
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