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第34巻 第6号 2001年6月 [目次] [全文 ( PDF 89KB)]
症例報告

難治性の嘔吐,下痢で発症した胃切除術後の空腸横行結腸瘻の1例

小切 匡史, 徳原 克治, 伊東 大輔, 小柴 孝友, 佐藤 正人, 山中 英治1), 門田 永治2)

市立岸和田市民病院外科1), 同 病理科2)

 胃切除術後に空腸横行結腸瘻を形成し,難治性の嘔吐,下痢をきたした症例を経験した.症例は51歳の女性.胃癌に対し1998年7月幽門側胃切除術,Billroth-I 法再建を行った.低分化腺癌,T3N1H0P0,StageIIIA であった.1999年1月より嘔吐,下痢を繰り返し低栄養が進行したため,同年6月再入院となった.腹部単純X線では鏡面形成を伴う小腸拡張を認め,注腸造影で空腸横行結腸瘻が明らかとなった.瘻孔部を含む空腸,横行結腸を切除し,それぞれ端々吻合した.組織学的には,低分化腺癌が結腸漿膜下を主座として瘻孔近傍に存在し孤立性腹膜播種と考えられた.術後,腹部症状はすみやかに消失し栄養状態も改善した.胃切除術後の数々の腹部愁訴に対しては通常保存的加療が選択される.しかし,症状や栄養障害が持続する場合には,安易に対症療法を続けることなく,手術により是正可能な器質的障害の存在を常に念頭に置き対処することが肝要と考えられる.

索引用語
jejunocolic fistula, gastrectomy, vomiting

日消外会誌 34: 632-636, 2001

別刷請求先
小切 匡史 〒596-8501 岸和田市額原町2番地 市立岸和田市民病院外科

受理年月日
2001年2月28日

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