症例報告
胆嚢結核の1例
吉武 明弘, 金井 歳雄, 高林 司, 中川 基人, 川野 幸夫, 向山 小百合, 鳥海 史樹
平塚市民病院外科
症例は73歳の男性.主訴は右季肋部痛.画像検査で胆嚢底部の著しい拡張と胆嚢結石を認めたため,開腹手術となった.術中所見では,胆嚢体部のくびれと底部の著しい拡張と腹壁への浸潤を認めたため,腹直筋の合併切除を伴う胆嚢摘出術を施行した.底部の内溶液は米のとぎ汁状で,培養検査で結核菌が証明された.術後1年間の抗結核剤の投与を行った.本症はきわめてまれであるが,結核を疑うことが診断に結びついた.
索引用語
gallbladder tuberculosis, gall stone
日消外会誌 34: 1415-1418, 2001
別刷請求先
金井 歳雄 〒254-0065 平塚市南原1-19-1 平塚市民病院外科
受理年月日
2001年4月25日
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