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第34巻 第10号 2001年10月 [目次] [全文 ( PDF 89KB)]
症例報告

腹膜原発漿液性乳頭状腺癌の1例

大西 一朗, 鎌田 徹, 林 泰生, 湊屋 剛, 道輪 良男, 竹田 利弥, 小矢崎 直博, 神野 正博, 小浜 隆文

恵寿総合病院外科胃腸科, 同 婦人科

 腹膜原発漿液性乳頭状腺癌は,卵巣の漿液性乳頭状腺癌と類似した組織でありながら卵巣に異常を認めないもので,腹膜原発の腫瘍と考えられている.症例は61歳の女性.右下腹部痛と腹部膨満感を主訴に来院した.腹水穿刺細胞診でclassV:adenocarcinomaと診断され,全身の検索を行ったが,原発巣は不明であった.開腹所見では,大網に多数の漿液性嚢胞を伴う腫瘍を認め,術中迅速病理診断で卵巣の漿液性乳頭状腺癌に組織像が類似していた.卵巣は肉眼上正常であり,腹膜原発漿液性乳頭状腺癌と診断し,可及的に腫瘍を切除した後,シスプラチンを腹腔内投与した.術後はカルボプラチンとシクロフォスファミドによる化学療法が著効し,その後の再開腹では明らかな腫瘍は認められなかった.しかし,腹腔洗浄細胞診にて癌細胞の遺残をみとめたことから,さらに化学療法を追加し,退院した.初回手術後12か月の現在,腫瘍の再燃の兆候はない.

索引用語
peritoneal tumor, papillary serous carcinoma, chemotherapy

日消外会誌 34: 1552-1555, 2001

別刷請求先
大西 一朗 〒926-8605 七尾市富岡町94 恵寿総合病院外科胃腸科

受理年月日
2001年6月26日

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