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第35巻 第1号 2002年1月 [目次] [全文 ( PDF 47KB)]
原著

Intermittent pneumatic compressionを用いた消化器手術後の深部静脈血栓症・肺塞栓症の予防

辻 孝, 澤井 照光, 林 洋子, 山田 義久, 松本 博文, 宮崎 拓郎, 稲村 幸雄, 長嵜 寿矢, 中越 享, 綾部 公懿

長崎大学医学部第1外科

 はじめに:手術後の肺塞栓症(pulmonary embolism:以下,PE)は致死率の高い重大な合併症であり,塞栓子の多くは深部静脈血栓症(deep vein thrombosis:以下,DVT)に由来する.本邦では術後の発生率が低いために,予防法に関しても広く普及しているとは言い難い.我々は独自のリスクスコアを用いてDVT・PEの術前リスク評価を行うとともに,1998年12月より全手術症例に対してintermittent pneumatic compression(以下,IPC)による予防を行っている.方法:今回,IPC導入以前の1997年8月~1998年11月までの全身麻酔下手術症例109例とIPC導入後の1998年12月~2001年3月までの216例を対象としてDVT・PE発生率を比較した.結果:IPC非使用群では4例にDVT・PEの発生を認めたが(3.7%),IPC使用群216例では1例のみにPEの合併を認めた(0.5%,p=0.045).ロジスチック解析ではIPC使用によりDVT・PEのリスクが10分の1に減少した.IPC使用による副損傷は経験していない.術前リスクスコアが平均値もしくはそれ以下の2例でもDVT・PEの発生を認めており,発症の予測は困難である.考察:IPCは簡便で有用な周術期DVT・PE予防措置であり,全手術症例に対して施行する必要があると考える.

索引用語
pulmonary embolism, deep vein thrombosis, prophylaxis, intermittent pneumatic compression

日消外会誌 35: 24-29, 2002

別刷請求先
辻 孝 〒852-8501 長崎市坂本町1-7-1 長崎大学医学部第1外科

受理年月日
2001年10月31日

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