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第35巻 第5号 2002年5月 [目次] [全文 ( PDF 58KB)]
症例報告

直腸癌術後早期に硬膜外膿瘍を発症した1例

團野 克樹, 亀山 雅男, 村田 幸平, 石川 治, 岸 義彦, 今岡 真義

大阪府立成人病センター第1外科, 同 麻酔科

 硬膜外膿瘍は持続硬膜外ブロックの合併症の一つであり,その発症頻度は1万人当たり1.96人と増加傾向にある.今回,直腸癌術後早期に硬膜外膿瘍を発症し,保存的治療で軽快しえた症例を経験したので報告する.症例は70歳の女性,直腸癌で低位前方切除術施行.L1/L2に硬膜外カテーテル留置.術後5日目腰背部痛出現,カテーテル刺入部に皮下膿瘍確認.カテーテル抜去し切開排膿,抗生剤投与したが,激しい頭痛と発熱が出現.脊椎MRIでL1/2レベルに2cm大のGd-T1強調で周囲がenhanceされる腫瘤像を認め,硬膜外腫瘍と診断した.膿汁培養でMRSAが検出されたため抗生剤をVCMに変更,抗生剤投与のみで後遺症なく治癒した.
 硬膜外膿瘍の起炎菌は,近年MRSAの占める割合が増えており,術後硬膜外ブロック施行後,頭痛などを伴う発熱を認めた場合,硬膜外膿瘍も念頭に置いた検査,治療が望まれる.

索引用語
spinal epidural abscess, epidural catheter, rectal cancer

日消外会誌 35: 561-565, 2002

別刷請求先
團野 克樹 〒537-8511 大阪市東成区中道1-3-3 大阪府立成人病センター外科

受理年月日
2002年1月30日

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