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第35巻 第6号 2002年6月 [目次] [全文 ( PDF 73KB)]
症例報告

閉塞性大腸炎の検討

市原 利晃, 天満 和男, 南條 博, 伊藤 学, 菊地 功, 佐々木 靖博, 細野 由希子, 中村 正明

雄勝中央病院外科, 秋田大学病理学第2

 大腸に狭窄や閉塞をきたした場合,その口側の腸管に非特異的潰瘍またはびらんが生じることがあり,この病態は閉塞性大腸炎と呼ばれている.当院で経験した4例の大腸癌に合併した閉塞性大腸炎例を検討した.
 4例とも手術中に大腸粘膜の病変や炎症の程度を漿膜側からの観察で診断することは困難だった.また,閉塞性大腸炎の粘膜病変は可逆的な病変と考えることが出来る症例を認めた.したがって,一時的に人工肛門を造設して,大腸を温存できる症例も少なくないと思われ,症例を重ねることにより,本症例の術式を十分検討していく必要があると考えられる.

索引用語
obstructive colitis

日消外会誌 35: 673-677, 2002

別刷請求先
市原 利晃 〒012-0827 湯沢市表町3-3-15 雄勝中央病院外科

受理年月日
2002年3月27日

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