有限責任中間法人日本消化器外科学会ホームページへリンク 日本消化器外科学会雑誌 Online Journal
メインナビゲーションを飛ばす
ホームへリンク
最新号へリンク
既刊号へリンク
論文検索へリンク
投稿規定へリンク
編集委員会からへリンク
公式英文誌へリンク
購読のご案内へリンク
閲覧上のご注意へリンク
書誌情報 Japanese Englishページへリンク
第35巻 第8号 2002年8月 [目次] [全文 ( PDF 69KB)]
原著

大腸癌肺転移に対する肺切除の検討

丸田 智章, 須田 武保, 畠山 勝義, 土田 正則, 林 純一

新潟大学大学院医歯学総合研究科消化器科・一般外科分野, 同呼吸循環外科学分野

はじめに:大腸癌肺転移例に対する肺切除について検討した.対象と方法:1980年12月から2000年12月までの大腸癌肺転移に対し肺切除術を行った55例(男31例,女24例)を対象とした.同時性肺転移10例を含む.性別,肺切除時年齢,原発巣,原発巣切除から肺転移までの期間,肺転移発見時CEA,転移個数,最大径,片側と両側転移,同時性と異時性肺転移,縦郭・肺門リンパ節転移,肺外病変の併存既往,肺再々発に対する肺再切除と予後について解析した.結果:5年生存率は29.0%,10年生存率は22.1%だった.最大径5cm以上とリンパ節転移陽性例で有意に予後不良だった.他に有意差は認められなかった.肺再々発は30例あり,肺再切除は14例に施行された.3年生存率は肺再切除群で40.2%,非再切除群で0%,初回肺切除からの5年生存率は肺再切除群で39.7%,非再切除群で0%と再切除群で有意に予後良好だった.肺再切除後5年生存率は31.7%と初回肺切除と同等だった.肺再切除後さらに肺転移を来したのは11例あり,4例に3度目の肺切除を行った.3回目の肺再発後の生存期間,肺再切除後の生存期間とも,3回目の肺切除の有無で差はなく,予後の改善は認められなかった.考察:大腸癌肺転移には,多発両側転移,肺外病変の既往併存,肺再々発に対しても積極的に肺切除を行うことで予後の改善が期待できるが,3度目の肺切除は慎重にするべきと考えられた.

索引用語
colorectal cancer, pulmonary metastasis, pulmonary resection

日消外会誌 35: 1377-1383, 2002

別刷請求先
丸田 智章 〒951-8510 新潟市旭町通1-757 新潟大学大学院医歯学総合研究科消化器科・一般外科分野

受理年月日
2002年3月27日

ダウンロードサイトへリンク PDFを閲覧するためにはAdobe Readerが必要です
このページのトップへ戻る
メインナビゲーションへ戻る
Copyright © 日本消化器外科学会