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第35巻 第9号 2002年9月 [目次] [全文 ( PDF 88KB)]
症例報告

食道,胃,大腸の同時性表在型3重複癌の1手術例

和田 靖, 青木 豪, 吉松 軍平, 藪内 伸一, 原田 伸彦, 富永 剛

帯広第一病院外科

 食道,胃,大腸に発生した同時性3重複癌の1手術例を経験したので報告する.症例は69歳の男性.便潜血陽性にて近医を受診.大腸内視鏡検査にて横行結腸にIpポリープを指摘された.ポリペクトミー後,腺癌と診断され,根治術目的に当院を紹介された.術前上部消化管内視鏡検査の結果,胸部食道癌と胃角部小彎に広がる胃癌が発見された.右開胸開腹胸腹部食道全摘術,胃全摘術および横行結腸部分切除術を1期的に施行した.再建は後縦隔経路にて食道空腸吻合を行った.病理組織診断は,食道は深達度smの扁平上皮癌,胃・大腸は深達度smの腺癌であった.消化管の同時性表在型3重複癌報告例は稀であることから,文献的考察を加えて報告する.

索引用語
triple cancer, synchronous cancer, esophageal cancer

日消外会誌 35: 1487-1491, 2002

別刷請求先
和田 靖 〒080-0014 帯広市西4条南15-17-3 帯広第一病院

受理年月日
2002年5月29日

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