有限責任中間法人日本消化器外科学会ホームページへリンク 日本消化器外科学会雑誌 Online Journal
メインナビゲーションを飛ばす
ホームへリンク
最新号へリンク
既刊号へリンク
論文検索へリンク
投稿規定へリンク
編集委員会からへリンク
公式英文誌へリンク
購読のご案内へリンク
閲覧上のご注意へリンク
書誌情報 Japanese Englishページへリンク
第35巻 第10号 2002年10月 [目次] [全文 ( PDF 72KB)]
症例報告

宿便性上行結腸穿孔の1例

坂本 和裕1)3), 土田 知史1)3), 保元 明彦2), 有我 隆光2), 利野 靖3), 高梨 吉則3)

横浜労災病院呼吸器外科1), 同 外科2), 横浜市立大学医学部第1外科3)

 宿便性大腸穿孔はS状結腸から直腸に好発するまれな疾患であり,その他の部位での発生は極めてまれである.今回,上行結腸に発生した宿便性大腸穿孔を経験したので報告する.症例は77歳の男性.右気胸のため入院し胸腔ドレナージ中に腹部違和感に続く急激な腹痛が出現.画像上,腹腔内遊離ガス像と糞塊による上行結腸の著明な拡張を認めたため緊急開腹術を施行した.上行結腸は糞塊により拡張し,前壁の一部は薄く数か所で穿孔し糞便の流出を認めた.憩室および通過障害をきたす病変は認めなかった.周囲の汚染が比較的軽度であったため,右結腸切除を行い1期的に再建した.上行結腸前壁には1cm以下の類円形の穿孔と潰瘍病変を多数認めた.病理学的に穿孔部周囲には全層性に炎症細胞浸潤を伴う高度の虚血性変化を認め,圧迫壊死を示唆する所見で,宿便性大腸穿孔と診断した.術後経過は一時的譫妄を除き良好で,術後15日目に退院した.

索引用語
stercoral perforation, colon, peritonitis

日消外会誌 35: 1625-1628, 2002

別刷請求先
坂本 和裕 〒236-0004 横浜市金沢区福浦3-9 横浜市立大学医学部第1外科

受理年月日
2002年6月25日

ダウンロードサイトへリンク PDFを閲覧するためにはAdobe Readerが必要です
このページのトップへ戻る
メインナビゲーションへ戻る
Copyright © 日本消化器外科学会